『果て遠き丘』[ 春の日 ](五)24 駆けこむように家には……

駆けこむように家にはいってから、恵理子は自分の感情の動きにふっと笑い出したくなった。昨日までは見も知らなかった青年に、ガールフレンドがいようがいまいが、自分には関わりのないことではないか。すねたように青年に背を向けていた自分が、ひどくこっけいに思われた。


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