『果て遠き丘』[ 蛙の声 ](一)32 ツネは誇らしげにいつ……

ツネは誇らしげにいつもそういう。和室で立ったりすわったりしているから、膝のバネが発達して丈夫になるのだともいう。また、ドアというもの、あれは頭の悪い者が考え出したものだともツネはいう。うっかりあけると、人にぶつかったり、ドアのあく分だけ場所を取ると、ツネは笑うのだ。それもそうだと思うことがあっても、若い恵理子には、洋間にベッドやソファーの置かれた生活も、味わってみたいような気がする。


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