『果て遠き丘』[ 起伏 ](一)10 恵理子は今日もまた、……

恵理子は今日もまた、いつか見た若い女性のことを思いだした。西島と二人で、木工団地の川岸を歩いて行った若い女性。あの人はいったい誰なのか。それにしてもあの人は誰なのかと聞く資格が、自分にはあるのだろうか。恵理子はまだ西島にとってどんな存在なのかわからなかった。


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