『果て遠き丘』[ 蛙の声 ](七)13 二百メートルほど歩い……

二百メートルほど歩いた時だった。人通りのない道に黒い二つの影がはいってきた。香也子はハッと立ちどまった。香也子はさりげなく、左手の家の車庫の陰にかくれた。その香也子には気づかずに、二つの影は近づいてきた。香也子は息をひそめて、道を行く二人を見守った。やはり恵理子と、そして西島広之だった。


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