『果て遠き丘』[ 蛙の声 ](二)30 七条通りで、恵理子は……

七条通りで、恵理子は右に曲がった。彫刻公園入口と西島は書いていた。約束の場所に、まだ西島の姿はなかった。恵理子はベンチに腰をおろして西島を待った。若い二人づれが、幾組も前を通る。やがて、向かいの市役所の大時計が、七時二十分を指しても、なぜか西島の姿は現れなかった。


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